結婚式～プランナーからの提案
本当は結婚式って苦手だった。
招待されても、なんだかどんな顔でそこにいていいのかわからず
みんなのように「おめでとう」もなんだか恥ずかしくて
軽い雰囲気で言えなかった。
ましてや自分の結婚式なんて・・・
でも女性にとってウエディングドレスを着るって
夢見るほど大切な事だと思っていた。
そんな夢を彼女に諦めさせるなんてかわいそうすぎる。
だから結婚式をすることにした。
本当にただドレスを着て食事をするだけ
はじめはそう思っていた
だが私の気持ちはプランナーと話す事で
何かが覚醒したかのように
変わっていった。
ゲストの名前を挙げながら
その人の人となりだったり、自分との思い出についてなど考えていった。
なんだか恥ずかしいという気持ちだけが先行していたのだが
どのゲストも自分や彼女にとって本当に大切な人だということを
改めて実感した。
そして両親へも・・・
自分一人で大人になった気がしていた自分を恥じた。
今自分がここにいるのは
両親の苦労や愛情があってなんだ。
なのにそんな両親に対して
自分は今までなにかしてこれただろうか。
せめて、感謝の気持ちでも伝えてこれなかったのだろうか。
まだ間に合う。
それに気が付かせてくれたのが
ウエディングプランナーだった。
きっと彼女の話がなかったら
恥ずかしいという気持ちのまま、
義務感だけの結婚式になってしまっていただろう。
両親への感謝の気持ちすら
芽生えなかったかもしれない。
一生の中でこんなに大切なことに気が付かせてくれて
ほんとうにありがとう。
