【ウエディングSTORY】男と男の約束
「お姉ちゃんと結婚するなんて許さない!」
「お姉ちゃんは僕と結婚するんだ!!」
遊びに行く度に怒って部屋に閉じこもってしまう彼。
僕らが出会うよりも昔からずっと近くにいた彼。
時々嫉妬するくらい、まるで恋人のような
「嫁と彼(甥っ子)」
僕と同じくらい嫁を大切に想っていることが伝わる。
だから「彼(甥っ子)」には結婚を認めて欲しかった。
結婚式当日。
認めて貰えないまま今日この日がやって来た。
朝からのバタバタと、挙式の緊張感で少し忘れてしまっていたけど
挙式の入場で涙を堪える「彼(甥っ子)」の姿が見えた
僕は神様と集まってくれたゲスト全員。
そして「彼(甥っ子)」に伝わるよう、気持ちを込めて誓いの言葉を伝えた
式が終わった後「彼(甥っ子)」の目には大粒の涙。
その後ろから嫁がそっと肩を抱いて何か話していた
何を話していたかは分からないけど、
パーティーの終盤「彼(甥っ子)」は、
「お姉ちゃんを泣かせたら許さない!!」
と言って僕に一輪のバラを差し出してくれた。
小さいけど一人前の男。
子どもだけど子どもじゃない「彼(甥っ子)」。
僕は「彼(甥っ子)」の目を見ながらしかっりと頷く
これは二人の「男と男の約束」