【結婚と恋愛】恋愛今昔物語
私の青春時代はちょうどポケベルからPHS 携帯への変換期であった
初めての彼への電話はもちろん固定電話
呼び出しに大いに緊張し しどろもどろ
自己紹介もままならないままつれなく取り次がれ
ご家族に嫌われているのではと気に病む日々
長電話を電話のこちらとあちらで叱る声
夜中のコールも それはそれは親に怒られた
キャッチホンで待たされたり
兄弟と電話の取り合いも いい思い出
大人になるにつれ PHSや携帯電話と恋愛のアイテムが増える中
彼と「待ち合わせる」ということ自体が必要なくなった
「近くなったら電話するね」
「そのへんにいるね」なんていうやりとりを 聞きながら
母がため息をつく。
今の子達はつまんないわね
待ち合わせのあのドキドキ感を味わえないなんて。
喫茶店での待ち合わせ
ドアに向かって座るのが良いか
背を向けて座るのが良いか そこから迷ったものよ
なかなか時間になっても来なくて
何度も思うわけ
あと10分経ったら帰ろう
次に入ってくるお客さんが彼じゃなかったら帰ろう
トイレに入ってる間に来ちゃったらどうしよう―――――
そんなの思ったことないんでしょ。
彼、やっと来てくれたんだねって
こっそりウィンクする喫茶店のマスターとかいたのよ
彼越しの向こう側のカウンターでね。
そうすると父親が言う
同じ建物のあっちとこっちで待っててすれ違い、とかあったよなぁ
店員に、さっきまで女性の方ずーっと待ってましたよなんて言われて
慌てて走り出したりさ
あの頃は良かったと ため息をつく両親
それを聞いて祖母が笑う
あんたたちね
「私の結婚する相手はどんな人だろう」って会いに行く、
そのドキドキする気持ち わからないでしょう と。
(祖母の結婚秘話は長くなるのでまたいつかの機会に)
その時代にはその時代の恋愛がある
結婚式も同じこと
その時代に相応しい結婚式の形がきっとある
昔の結婚式での「習慣」がいつの間にか「決まりごと」「ルール」になってないだろうか
そんなことを考えていたら
母から メールの返信が遅いと怒りの電話・・・
・・・昔の方が良かったんじゃ
ないの?