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ローズガーデンクライスト教会のスタッフによる公式ブログ。
教会での日々の出来事やお知らせ等を発信しています。

 

【ウエディングSTORY】20年後のその先へ

 

今日は飲み会で彼がいない。

いつもは晩御飯を作り終えてから飲みに行く連絡が来るから、

彼の急な不在は忌々しいのだけれど

今日の様に事前に決まっている飲み会は、快く受け入れられる。

晩御飯づくりから解放され、久々に与えられた夜の1人遊びの時間。

さて何をしようか。

でも結局、彼を中心に回っていることに気づかされる。

映画を観ようと思っても、一人で見るよりは・・・となるし

本を読んで知ったことは すぐに彼に自慢したいし

テレビをつけても 彼が好きそうな番組があれば 慌てて録画するし

帰ってきてからの夜食は必要かしら?なんて思ったりもする。

これが結婚というもの?

恋人同士だったあの頃、

会える日ごとに、自分の出来る最大の技術を使って

目を大きく見せたりスタイルよく見せたり

食事は食べすぎず、かといって食べなさすぎず。

飲みに行っても、羽目を外さず「たしなむ程度」にほどほどに・・・

そんな私の努力は遥か遠い思い出

今となっては、化粧の手順も全て種明かしは済み、

部屋着のラインナップも食事の好き嫌いも、毎日のお酒の量も、すべて彼の手の内

パジャマが破けたと、2人で大笑いなんて恋人同士の頃はできなかったかも。

料理をしながらふと思い出す。

昔読んだ幸田文の小説に「台所のおと」という話があった。

結婚して20年、病の床に伏している主人が、妻の立てる台所の音で、

自分がもうそれほど長くないことを知る。

妻は妻で、それを彼に悟られまいと、

努めて変わらない毎日を過ごそうとするけれど、知らず知らずのうちに

気持ちは包丁に、箸使いに、お皿を置く音に出てしまい――――――という話。

自分たちも20年経ったら 相手の音で 気持ちがわかるだろうか。

ドアをバンと閉める とか 舌打ち とか あるいは鼻歌とか

そんなわかりやすい機嫌ではなく

相手の音がことさら最近 ひっそりとしてきた と 思う夫

もう少し 華やかな音をたてなくては と思う妻

そんな風になれるだろうか。

今日たまたま、長年連れ添ったとあるご夫婦のご主人が言っていたこと。

奥様がなんと、私が想像していたよりはるかに上の年齢だったことに驚き

秘訣はなんだろうと不思議がっていたら、ご主人

「きっと、彼女がずーっと愛されているからでしょう、わはは」と。

代わりにお伝えしましょうか?とふざける私に「自分で伝えるから大丈夫です」と。

20年以上たっても、きちんと感謝と愛を相手に伝えられる、そんな夫婦になれるだろうか。

 

ウエディングフォト

 

せめて笑い声くらいは優しい鈴の音の様でありたいと、

生まれながらのケタケタ笑い、カスタネットの様だと言われた私は思うのです。

 

 

 

 

ブライダルフェア|ローズガーデンクライスト教会