がまんさせること
何でも簡単に手に入る世の中で
親が子どもに「がまん」ということを
教えるのは易しいことではありません。
現代の親が直面する難題のひとつは
「子どもたちに物を与えすぎないようにする」ことでしょう。
おもちゃ会社がテレビのCMに大金をつぎ込むのは
親ではなく子供たちの注意を引くためです。
スポンサーは、子どもこそ最大の顧客であることを知っています。
しかし、親が簡単に物を買い与えると
かえって子どもたちの喜びを奪ってしまうことになるのです。
なぜなら、ずーと欲しがっていた物がようやく
手に入った時にこそ、大きな喜びを味わうことができるのです。
のどの渇きで死にそうな人にとっては、一杯の水が
どんな宝物よりも値うちがありますが
そこまで水を切望する人は、あまりないでしょう。
同じように、何かを渇望することがなければ
受け取る喜びも味わえません。
歩き始める前の子に三輪車を与え、高校生に車を与え
お金の価値の分からない子にダイヤモンドの指輪を与えても
それはむしろ本当の意味で受け取ることの喜びと満足とを
子どもから奪うことになります。
欲しい物を夢にまで見て
恋い焦がれるという経験のない子どもは不幸です。
人は欲しいものなら苦労して働いてでも
それを得ようと願うのです。
だから時には、「がまん」させることが
子どもにとって大切なのです。
「家族のために」より
ファミリーフォーカスジャパンより掲載許可済
*牧師のインスタグラム rosegarden.christchurch.pastor
*ライラックチャペルHP lilacchapel.kyoukai.jp