PASTOR BLOG 牧師からのメッセージ

お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ

2018.10.29

若き日の思い出①

横浜の高校を卒業して18歳の春に

私は上野発の夜行列車に乗り青森駅に着き 

当時まだあった青函連絡船で函館に上陸し

札幌までやってきました。

その年(1972)は札幌オリンピックが

開催された年でもありましたが

大学では学生運動が下火ではあったものの

全行的にまだ行われていました。

東大安田講堂事件や

浅間山荘事件が起こったのもその年でした。

北海道で将来は牧場を経営したいという

あやふやな思いはあったものの

親から離れた開放感か当初は

刹那的なものを求めて生きていたと思います。

その年の秋頃から人生の意味や社会のあり方など

おぼろげながらも考え始めていた私は

社会主義を目指す友人の熱心なアプローチによってグループと接触し

革命思想を学びやがて活動するようになりました。

ちなみに妻は他の大学の対立するグループで当時活動していました。

札幌駅前や大通公園でのデモに参加し

機動隊と睨み合ったり 学内でも対立するグループと

ぶつかったこともありました。

高校時代アマレスをしていたので組織としては

新人の私を闘争の前線に立たせたかったようです。

しかし活動を深めていく中で組織と自らの矛盾にぶつかり

悩みの中に入ってしまいました。

そんな中次の年の夏に訪れた瀬棚で山地を開拓し

酪農をされていたK先輩と出会うこととなりました。

クリスチャンであるその先輩の人格と慎ましくも

暖かな平和な家庭を拝見し大変感銘を受けました。

その先輩は若き日にシベリア鉄道でヨーロッパに渡り

デンマークで学ばれたのですが

その生き生きとした生き方に大きなチャレンジを受けました。

学生運動の挫折と失恋の痛手もあった私は

大学2年を終えた時点で「休学届」を提出し

先輩と同じくデンマークへ研修留学をすることに決めたのです。

1974年の春のことです。