PASTOR BLOG 牧師からのメッセージ

お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ

2019.03.18

聖画

教会のステンドグラスを褒めていただく方が多く嬉しく思います。

ミラノでローズガーデンのために制作してくださり

札幌に職人さんが二名来られ

足場を組み時間を掛け丁寧に取り付けてくださいました。

9年前の今頃会堂工事見学のために教会を訪れた時

丁度イエスキリストが十字架に架けられている

ステンドグラスを取り付けている時でありとても感動しました。

ミラノから来られたマイスターの方が

駆け寄ってこられ「ファーザー!(神父様)」

とニコニコ笑って握手を求めて来られたことが印象的でした。

*私は神父ではなく牧師ですが・・・。

教会はステンドグラスだけでなく

所々に聖画が飾られています。

エントランスにある「イエスに授乳しているマリア」は圧巻です。

授乳されているマリアの絵は世界的にも珍しく

イタリアから絵画を搬出するために

イタリア政府から許可を得るために半年間待たざるを得ませんでした。

ユース礼拝堂には勿論レプリカですが

レンブランドの「放蕩息子の帰還」

私の部屋にはミレーの「晩鐘」の絵が飾られています。

これは私個人が好きな絵だからですが

一日の農作業を終え 夕方畑の上で

農民夫婦が頭を垂れて一日の労働を神に感謝しています。

畑の遠く後方には教会堂が描かれています。

19世紀の絵ですが当時は教会の鐘が時間を人々に伝えていました。

現在ルーブル美術館に展示されていますが

ある人はあの絵を指して”理想の夫婦像”と言いました。

夫婦が同じ方向を向いているというのは美しいと思います。

さて今日もう一つご紹介したい聖画に

ホフマン・ハントの「世の光」があります。

ご覧になったことがあるでしょうか。

19世紀後半の最も有名な聖画と言われています。

現在英国のマンチェスター市立美術館に展示されていますが

この絵は聖書の黙示録3章20節から描かれました。

「見よ わたしは戸の外に立ってたたいている

だれでも わたしの声を聞いて戸を開けるなら

わたしはその人のところに入って

彼とともに食事をし 彼もわたしとともに食事をする」

*わたしはイエスキリスト 食事は親しい交わりを意味します。

この絵をよ~く見ますといくつかのことに気づきます。

・暗やみの中イエスがランプを持って立っておられます。

人は暗やみの中にいる時には不安であり「光」がないと

前にも進めませんし足元も照らせません。

・暗やみの中に薄っすら見えるのは雑草であり伸び放題の蔦です。

人生という土地に多くの実を実らせるのか

雑草だらけにするかその人の生き方次第です。

・土の上には腐ったリンゴが落ちています。

これは創世記のアダムとイヴの記事から

人間の神への反逆 罪を表すとも言われています。

・イエスは戸を叩いてますが戸に取っ手がありません。

すなわち内側の家の中にいる人が自らの意志で

戸を開けない限りイエスは家の中に入れないのです。

これらは人間の救いの予表とも言えます。

神は人の心を取り壊して中に入って来ようとはなさいません。

暴力的に戸を破壊したならば親しい交わり食事などできません。

自らの意志で心を開きイエスを歓迎し戸を開くならば

新しい神との関係

「平和」がスタートするのです。

そんなメッセージをこの19世紀の聖画は

今日に生きる私たちに語っているのではないでしょうか。

追記:心に残るドキュメンタリー映画

「泣きながら生きて」*VIMEOで観ることができます。